ビジネスの場で効果的なアイスブレイクは?役立つ英語フレーズを解説
2024.04.10
アイスブレイクは、相手の緊張を解きほぐすのに有効な会話です。ビジネスにおけるアイスブレイクの効果のほか、ポイントと役立つ英語フレーズを解説します。
グローバルな人材育成でお悩みの方へ
5,000社以上の対応経験を持つCanning & Associatesが
より実践的なビジネス英語スキルを伸ばす仕組みや実績を紹介しています。
INDEX
ビジネスの場で効果的なアイスブレイクは?役立つ英語フレーズを解説
アイスブレイクとは、文字どおり「氷を溶かす」ように相手とのあいだに漂う緊張感を解きほぐす役割を持つ会話のことです。時にシビアな交渉や議論を展開するビジネスシーンにおいて、会議や商談前のアイスブレイクは特に重要といえます。
昨今のグローバル化に伴い、英語を使って会議や商談を行う機会も増えてきました。その際の英語でのアイスブレイクは、どのようにすればいいのでしょう。また、海外とのビジネスの中でアイスブレイクを行う際のポイントや、役立つ英語フレーズも知っておきたいところです。
この記事では、アイスブレイクの目的とビジネスにおけるアイスブレイクの効果のほか、英語でのアイスブレイクのポイントと役立つ英語フレーズを解説します。
アイスブレイクとは緊張を解きほぐす目的の会話のこと
アイスブレイクは、英語で「ice breaker」や「breaking the ice」「building rapport」といい、例えばビジネスシーンにおける会議や商談などで、まだ関係性を築けていない相手の緊張を解きほぐすために行う、カジュアルな会話を指しています。アイスブレイクによるアプローチは、緊張する相手をリラックスさせ、信頼関係の構築を助ける重要な役割を果たします。
アイスブレイクは、ビジネスの会議や商談において、高い緊張感の中で行われる交渉や議論をより円滑に進めるための下地づくりに効果的です。
例えば、「最近のプロジェクトの進捗はいかがですか?」や「こちらの気候にそろそろ慣れてきたのではないですか」といった問いかけは、相手の関心や周辺事情にふれつつ、後の本題を進めやすくするのに役立ちます。
ビジネスにおけるアイスブレイクの効果
ビジネスシーンにおけるアイスブレイクは、参加者のあいだに漂う緊張感をやわらげ、コミュニケーションを円滑にし、会議や商談などへの積極的な発言・参加を促す効果があります。ここでは、ビジネスにおけるアイスブレイクの効果について解説します。
緊張を緩和し、相互理解を深められる
アイスブレイクは、初対面の相手などまだ関係性が構築できていない相手をリラックスさせて、自己開示しやすくなるよう促す効果があります。
例えば、「What do you like to do on the weekends? OR What do you get up to on the weekends?」(週末はどんなことをするのがお好きなのですか?)というシンプルな質問は、個人の興味・関心や行動について話すきっかけを提供し、相互理解を深める手助けとなるのです。
アイスブレイクにより、会話がよりスムーズに進むと同時に、相手に関する知識が深まります。
コミュニケーションを円滑にできる
アイスブレイクは、まだ親しくない相手とのコミュニケーション上の壁を取り除き、互いに話しやすい雰囲気を作り出します。
「I like your shirt, is it new?」「That’s a nice shirt (name)」(素敵なシャツですね。どちらで買われたのですか?)と相手の持ち物などをほめることで、それをきっかけとした会話が始まり、相手の関心事を探ることができます。
相手をほめるフレーズは、営業職など新しい人との接触が多いビジネスシーンで特に有効です。
会議などへの主体的な参加が期待できる
アイスブレイクを通じて良好な雰囲気を作り出すと、本題である会議や商談で、積極的な発言や参加を促すことができます。自由に発言できる心理的安全性が高い場であれば、参加者が意見やアイディアを積極的に出せるようになり、結果的に有益な会議や商談を行えるでしょう。
グローバルな人材育成でお悩みの方へ
5,000社以上の対応経験を持つCanning & Associatesが
より実践的なビジネス英語スキルを伸ばす仕組みや実績を紹介しています。
英語でのアイスブレイクのポイント
英語でのアイスブレイクを行う際には、いくつかのポイントがあります。ここでは、英語でのアイスブレイクのポイントを、具体的なフレーズとともに解説します。
問いかけるときには答えやすい質問の形にする
アイスブレイクの基本は、緊張を解いた状態で相手に話をしてもらうことです。質問形式で問いかけることで、会話が弾みやすくなります。
「What made you interested to attend this event? 」(このイベントには、どんな目的で来られましたか?)など、相手の状況を尋ねるシンプルで答えやすい質問から始めるといいでしょう。
共通の話題を探すような質問を重ねる
自分と相手との共通する話題や興味・関心事を見つけることが、英語でのアイスブレイクを成功させるカギとなります。
例えば、「What drew you to this industry?」(この業界の仕事に興味を持ったきっかけは何ですか?)といった質問は、自分と相手とのビジネス上の共通の話題を探ることができる可能性があります。
短時間で終わらせる
アイスブレイクは、あくまで相手との会話の入り口にすぎません。あまり長引かせず、相手の心情や状況をつかむ程度でさっと終わらせることがポイントです。
相手の反応を見つつ、「It was great talking to you. I hope we can chat more later.」(お話しできて良かったです。また後で聞かせてくださいね)というように、後味良く会話を締めくくりましょう。
いきなりプライベートな話題や身体的な特徴を振らない
最初のアイスブレイクでは、いきなり相手のプライベートな領域に踏み込む質問は避けるべきです。仕事やイベントの内容など、比較的中立的な話題から始め、徐々に相手との信頼関係を築いていくことが重要といえます。
たとえこちらには悪気はなくても、「鼻が高いですね」といったように身体的な特徴に対する感想をいきなり投げかけるのは、相手の気分を害するリスクが高いので避けましょう。
アイスブレイクで役立つ英語フレーズの例
ビジネスシーンでのアイスブレイクは、初対面の相手との距離を縮めるために重要です。
特に異言語・異文化で取り組むグローバルビジネスでは、効果的なアイスブレイクフレーズが提案の成功や交渉の成立に直結します。
ここでは、さまざまなシーン別の、アイスブレイクで役立つ英語フレーズをご紹介します。
相手のビジネスに関してのアイスブレイク
「How long have you been in this industry?」(この業界にはどのぐらいいらっしゃるのですか?)と尋ねることで、相手のキャリアに関心を示していることが伝わり、ビジネスについて話すきっかけを作ります。
この質問は、相手のビジネスにおける背景を理解する方法であり、相手と共有できる知識や経験があるかを探ることも可能です。
季節や天気についてのアイスブレイク
「Beautiful day, isn’t it? 」(素敵な天気ですね?)や「How do you like the weather today? 」(今日の天気はいかがですか?)といったフレーズは、一般的ではあるものの、誰もが回答しやすい話題です。
季節や天気の話題は特に屋外でのイベントなどで効果的で、自然な会話へと導くことができます。
余暇や趣味などについてのアイスブレイク
「What do you enjoy doing in your spare time? 」(ご趣味はありますか?)や「What do you like to do in your free time? 」(余暇は何をして過ごしていますか?)という質問も、アイスブレイクには有効です。個人の興味や余暇における活動について話すきっかけを提供できて、人となりを知ることができるからです。
共通の趣味や余暇の過ごし方が見つかれば、その話題を通じて関係性を深めることができるでしょう。
食べ物についてのアイスブレイク
異国の地を訪れている海外のビジネスパーソンに「Have you tried any local dishes?」(地元の料理は試しましたか?)と尋ねることで、相手の食の好みに関する話題を引き出すことができるでしょう。
グルメに関する話題は多くの人にとって関心が高いものであり、好きな食べ物・嫌いな食べ物にかかわらず、リラックスした雰囲気の会話を進めるきっかけにできるはずです。
服装や持ち物についてのアイスブレイク
「I like your (item), where did you get it? 」(あなたの[アイテム]はいいですね、どこで手に入れたのですか?)と軽い賛辞を含めながら語りかけることで、好意的な姿勢を示しながら会話を始めることができます。
特に、ネットワーキングイベントやカジュアルなビジネスミーティングなどで効果を発揮するでしょう。ただし、相手の持ち物に本当に関心を持った場合だけにしましょう。あまり関心がないにもかかわらず、下手に褒めるとむしろ雰囲気を悪くしかねません。
国や異文化についてのアイスブレイク
「Have you even been to (country)? 」([国]に行ったことはありますか?)という質問は、相手の旅行経験や興味・関心について話す機会を作ることができるものです。
とりわけ国境をまたいで行われるグローバルビジネスにおいては有効で、同時に相手の国や民族の文化に対する理解を深めることにもつながります。
家族やきょうだいについてのアイスブレイク
「Do you have any children? 」(お子さんはいらっしゃいますか?)や「How’s your family? 」(ご家族はお元気ですか?)と尋ねてみると、よりプライベートに踏み込んだ話をすることができます。
ただし、この種の質問は性別や年齢、あるいは国によっては細心の注意が必要といえます。相手との関係性がある程度築かれてから質問したほうが適切です。
グローバルな人材育成でお悩みの方へ
5,000社以上の対応経験を持つCanning & Associatesが
より実践的なビジネス英語スキルを伸ばす仕組みや実績を紹介しています。
海外とのやりとりにおけるアイスブレイクで避けるべき話題
ビジネスシーンでのアイスブレイクに限りませんが、相手を不快にさせる可能性のある話題は避けるべきでしょう。文化や価値観の違いから、特に下記のデリケートな話題についてふれるのは適切ではありません。
<海外とのやりとりにおけるアイスブレイクで避けるべき話題>
- 政治
- 宗教
- 身体的特徴
- 性的指向
- パンデミックや不幸な事件・事故などのネガティブなトピックス
これらのトピックは、個人の強い思想や意見を引き出す可能性があり、ビジネスシーンでは誤解や不和を生む原因となりうるので注意が必要です。アイスブレイクが相手との信頼関係を築く上で障壁となっては意味がないので、できる限り避けるのが賢明といえます。
ビジネスにおける英語でのアイスブレイクならキャニング・アンド・アソシエイツへ
シビアな交渉や議論を行うグローバルビジネスにおいて、英語を駆使したアイスブレイクは必須です。相手とのあいだに漂う緊張感を拭い去り、信頼関係の構築に貢献するからです。
ただし、英語のアイスブレイクは、いくつかのポイントや使うべき適切なフレーズがあります。誤ったアイスブレイクで相手の緊張感や不安感を増大させないように、正しく学んでおきたいところです。
キャニング・アンド・アソシエイツでは、異文化の相手と英語を使ったコミュニケーション方法を学ぶトレーニングと、ネットワーキングの場にふさわしいコミュニケーションを学ぶトレーニングをご用意しています。これは、オンライン英会話スクールでビジネス英語を学んだだけでは身に付かない知識で、キャニング・アンド・アソシエイツだからこそできる研修といえます。
今後のビジネスの成功のため、そしてサステナブルな成長のために、キャニング・アンド・アソシエイツのプロフェッショナルなサポートをぜひご検討ください。