1. ファシリテーターとは?英語会議で求められるスキルや使えるフレーズ

ファシリテーターとは?英語会議で求められるスキルや使えるフレーズ

2024.03.21

ファシリテーターは、ビジネス会議を目的達成へ導く役割を担っています。司会者との違いと求められるスキルのほか、英語会議で使えるフレーズを解説します。

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ファシリテーターとは?英語会議で求められるスキルや使えるフレーズ

ビジネス会議におけるファシリテーターとは、中立的な立場を保ちながら、参加者の議論の内容を集約して、目的達成を支援する役割を持った人のことです。ファシリテーターには一定のファシリテーションスキルが求められますが、さらに海外の取引先などとの英語会議では英語力も求められるので、十分な対策をして望みたいところです。

この記事では、ファシリテーターの概要と司会者との違いのほか、求められるスキルや英語会議のファシリテーターとして使えるフレーズなどについて解説します。

ファシリテーターとは会議の目的達成に向けて支援する役割を持つ人のこと

ファシリテーターとは、ビジネス会議の場において、中立的な立場で参加者の発言を促したり、参加者間の話し合いの中で発せられた意見を集約したりして、最終的な目的達成に向けて支援する役割を果たす人を指しています。

そもそもファシリテート(facilitate)とは、「円滑に進める」「簡単にする」という意味です。ファシリテーターは、話し合いをスムーズに進行させるために必要な存在といえるでしょう。

司会者との違い

司会者は、ビジネス会議のプログラムに沿って、進行を担うのが役割です。「滞りない会議進行」が司会者の目的であり、参加者へ意見を求めることはほとんどありません。

ファシリテーターと司会者との最大の違いは、参加者への向き合い方にあります。ファシリテーターの意義は、参加者の発言を引き出せたり議論に参加させたりした上でそれらをまとめ、ビジネス会議の目的達成に向けて支援することにあるからです。

日本のビジネス会議では進行役が求められがちですが、海外で英語にて行われる会議では、目的に向かって議論を交わすことが一般的です。そのため、ファシリテーターは極めて重要な存在といえます。

ファシリテーターに求められるスキル

目的達成のために会議を進めるファシリテーターには、さまざまなスキルが必要です。ここでは、ファシリテーターに求められるスキルについてご紹介します。

ビジネス会議のゴール(目的)を設定するスキル

ファシリテーターに求められるのは、ビジネス会議のアジェンダ(議題)に対してゴール(目的)を設定するスキルです。なぜなら、ビジネス会議のゴールが定まっていないと、参加者も意見を出せず、まとまりのない議論が展開されてしまうからです。

ファシリテーターがゴールを明確に定め、それを参加者に伝えることによって、ビジネス会議でぶれのない議論が行えます。

円滑なコミュニケーションが図れる場を作るスキル

ビジネス会議で建設的な議論を行うには、円滑なコミュニケーションが図れるような雰囲気の醸成が必要不可欠です。そのため、ファシリテーターは、参加者が安心して発言できる場を作るスキルが求められます。

ビジネス会議において参加者の心理的安全性が高い場の形成が実現すれば、意見が活発に飛び交い、前向きな議論が展開されることでしょう。

ビジネス会議の時間を管理するスキル

ほとんどのビジネス会議は、実施時間が限られています。タイムスケジュールを管理するスキルは、ファシリテーターに不可欠なものです。

ファシリテーターは会議のプログラムを把握し、予定に沿って進行することはもちろん、活発な議論をさえぎらないように適宜調節しなければなりません。また、意見を述べる参加者に偏りが起きないように配慮する必要もあります。

意見を引き出して活発な議論を生み出しつつ、きっちり定刻どおりに終わるようにするのは、ファシリテーターのスキル次第なのです。

参加者の意見を引き出したり議論を深めたりするスキル

ファシリテーターに求められるのは、参加者の意見を引き出したり、参加者同士の議論が深まるような投げかけをしたりできるスキルです。

例えば、参加者の心理状況などにも配慮しつつ「今の発言にあった、◯◯はどういう意味ですか?」と深掘りをしたり、「△△について、別の視点で考えてみてはどうでしょう?」と提案したりすることが挙げられます。

意見をまとめて合意形成するスキル

ビジネス会議は、ゴールを達成するために開催するものです。会議中に出たさまざまな意見を集約し、結論を導き出さなければなりません。ファシリテーターは、最後に議論をまとめる役割を担っています。

注意したいのは、対立する意見を強引に押し切ったり、特定の意見に誘導するように仕切ったりすることです。中立な立場で妥協点を模索しつつ、全員が納得できるように会議を終えられるかどうかは、ファシリテーターの手腕にかかっているといえるでしょう。

会議後のタスクを整理して展開するスキル

ビジネス会議における議論の結果、ひとつのゴールが見えたとしても終わりではありません。会議の結果を、プロジェクトに確実に活かしていくことが求められます。

ファシリテーターは、会議で導き出された結論と、新たに表出した課題について整理し、課題解決のためのタスクとその担当者、期限を示す必要があります。会議の参加者全員にToDoリストを共有し、場合によっては会議後も情報を共有・連携できる体制を作りましょう。

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英語会議でファシリテーターになったときに使うフレーズ

もし、英語会議でファシリテーターを務めることになったときは、どのような会話をすればいいのでしょうか。ここでは、ファシリテーターになったときに使える英語フレーズについて、具体例を挙げて紹介します。

ファシリテーターとして挨拶するときに使える英語フレーズ

まずは英語会議のファシリテーターとして、挨拶をしましょう。参加者をリラックスさせ、活発な議論をしてもらうためには、自己開示が必要です。円滑なコミュニケーションを図るためにも、次のような自己紹介をしてみてください。

I appreciate everyone taking the time to attend this meeting.
「この会議に時間を割いて参加していただき、感謝しています」

For those of you who don’t know me, I’m (Name) from the (Department).
「まだ私を知らない方のために、私は[部門名]の[名前]です」

Let’s get started. / Shall we get started?
「会議を始めましょう」

会議のアジェンダ紹介時に使える英語フレーズ

ファシリテーターは、有意義な議論を進めるために、英語会議のアジェンダ(議題)を参加者にはっきりと伝える必要があります。次のような表現で伝えるといいでしょう。

The main purpose of today’s meeting is to discuss (Topic).
「今日の主なアジェンダは[話題]についてです」

I’d like to stick closely to our agenda to ensure a productive meeting.
OR   To ensure a productive meeting I’d like to stick closely to our agenda.
「生産性の高い会議にするために、アジェンダに沿って進めたいと思います」

Please feel free to raise any questions or suggestions as we move through our agenda today.
「今日のアジェンダを進める中で、何か質問や提案があればお気軽にどうぞ」

参加者の意見を引き出したり、議論を深掘りしたりするときに使える英語フレーズ

まだ発言していない会議の参加者に意見を促したり、誰かの発言から議論をもっと深掘りしたりしたいときは、ファシリテーターの出番です。そのときは、次のようなフレーズを参考にしてください。

How do you feel about … ?
「~についてはどうお考えですか?」

How does this fit into our overall strategy?
「これは、私たちの全体的な戦略にどのようにフィットしますか?」

Could you elaborate more on this please?
「この意見の背景にある考えを、もう少し詳しくお聞かせいただけますか?」

会議の時間を管理したいときに使える英語フレーズ

会議において議論が白熱して時間が押してしまい、ファシリテーターが時間管理をしなければならない局面があります。そのときの伝え方は、次のとおりです。

Let’s move on to … Topic.
「~の話題に移りましょう」

That’s a very interesting point/topic but I’m afraid we don’t have time to discuss that today.
「その話題は非常に興味深いですが、今日の会議ではそれを議論する時間的な余裕がないのです」

We have (Number) minutes left for this topic, so please keep your comments brief.
「この[話題]についてはあと[数]分使えますので、ご意見は簡潔にお願いします」

意見をまとめるときに使える英語フレーズ

ファシリテーターは、会議の終盤で議論の内容をまとめる必要があります。意見を整理してまとめる際には、次のような英語フレーズで伝えてください。

We’ve covered everything on the agenda. Is there anything else we need to discuss?
「すべてのアジェンダについて話し合いました。ほかに何か議論すべきことはありますか?」

Before we close, let me summarize the main points.
「会議を終える前に、重要なポイントについてまとめさせてください」

What we have decided on today is … .
「本日決まった事項は、~です」

次回会議に向けた英語フレーズ

会議の内容を要約したファシリテーターは、次回会議に向けて課題と担当者、期限を設定し、正確に伝えなければなりません。そのときの英語表現は、次のようになります。

As a follow-up to our discussions, (Name) will take the lead on (Item).
「議論の結果、[誰]が[項目]を主導することとします」

(Name) will send a summary of today’s meeting and action items by (Date/Time).
「[名前]が本日の会議の要約とタスクを[日/時間]までに送ります」

A follow-up meeting will be scheduled to review our progress.
「進捗を確認するため、フォローアップミーティングを近々開催します」

英語会議に役立つフレーズは、以下の記事をご参照ください。
英語会議で使えるフレーズとは?具体例やオンライン会議でのポイント

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英語力に自信がない人にとって英語会議のファシリテーターを務めることは、非常に不安でしょう。しかし、事前の英語学習をしっかりと行うことで、スムーズで建設的なファシリテーションを行えるようになるはずです。
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