英語学習のモチベーションの重要性とは?維持させる方法も解説
2024.10.30
英語学習に対する高いモチベーションと効果的な学習方法は、習得に重要な要素です。社員の英語学習の動機付けの種類のほか、モチベーションを維持させる重要性と方法を解説します。
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英語学習のモチベーションの重要性とは?維持させる方法も解説
ビジネスのグローバル化が加速する昨今、これまで海外との取引を行ってこなかった企業の社員でも、ビジネス英語を使う必要に迫られています。
しかし、英語は一朝一夕で身に付くものではありません。社員がモチベーションを維持できず、結果として英語学習が遅々として進まないことで、社としての英語力の底上げに苦労している人事担当者もいることでしょう。
社員の英語学習に対するモチベーションを維持させたり向上させたりして、ビジネス英語を使えるようにしてもらうには、どのようにしたらいいのでしょうか。
この記事では、社員の英語学習のモチベーションの重要性と動機付けの種類のほか、維持させるための方法と続かない理由について解説します。
英語学習におけるモチベーションの重要性
日本人にとって、母語(第一言語)である日本語に対し、英語は「第二言語」と呼ばれます。この第二言語を学ぶためのプロセスの研究が、「第二言語習得」です。第二言語習得は英語で「Second language acquisition(SLA)」といわれ、各国で研究が進められています。
第二言語習得の研究理論によれば、英語を習得するのに有利となるいくつかの要素があります。具体的には「年齢」「言語間の距離」「適性」「モチベーション」「効果的な学習方法」の5つです。
年齢や言語間の距離(母語と第二言語の類似点)などは、現時点において社会人として働く日本出身の社員にはどうにもならない要素ではあるものの、高いモチベーションと効果的な学習方法については、フォロー可能といえるでしょう。
ただし、英語学習に対するモチベーションの維持は決して簡単ではありません。
一般社団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)が2023年に行った「英語学習に関する調査」によれば、コロナ禍後に英語学習の意欲が高まった人でも、英語学習の継続に不安を感じる人は多く、そのための「モチベーションの維持」は、不安要素の1位となっています。
この調査結果について、行動経済学者の名古屋商科大学商学部・太宰北斗教授は、現実味に乏しい遠い将来のことを軽視する「現実性バイアス」と、自分ならできると思い込む「自信過剰バイアス」によって学習を先送りしてしまうことによって、英語学習のモチベーションが維持できなくなっていくと解説しています。
社員がビジネス英語を習得するには、英語学習のモチベーションを継続的にする仕組みの構築が不可欠といえるのです。
英語学習の動機付けの種類
英語学習のモチベーションを維持・向上させる動機付けの方法には、大きく分けて下記の2種類があります。両方の動機付けをうまく使って、社員のモチベーションをアップさせていきましょう。
外発的動機付け
外発的動機付けとは、誰かに設定された目標や自分に対する報酬や称賛のほか、ペナルティなど、外部からもたらされる刺激によって行動を起こす動機付けです。
具体的には、「この学習を終えることで社内の評価が上がる」「このタイミングまでに英語を習得しておかないとインセンティブを得られない」といったことが挙げられます。
外発的動機付けは短期的に成果が上がりやすいのがメリットですが、インセンティブを用意するコストがかかったり、持続性に欠ける傾向があったりするなどのデメリットもあります。
内発的動機付け
内発的動機付けは、社員の内面よりわく向上心や好奇心などから、行動を起こす動機付けを指します。例えば、「スキルが向上するのが実感できるので、仕事に夢中になって取り組めた」といったことや、「難しい勉強に挑戦することに、自分はやりがいを感じられる」といった状態が挙げられます。
内発的動機付けは、社員本人の内的欲求に起因するため、燃え尽きたり刺激に慣れたりすることが少なく、モチベーションを継続できるメリットがあります。
ただ、個々の意思による自発的な行動のため、人によって意思の強弱が生じるでしょう。また、効果が出るまでに時間がかかる点にも注意が必要です。
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社員に英語学習へのモチベーションを維持させるには?
多忙な社員に英語学習のモチベーションを維持させるには、どうしたらいいのでしょうか。英語学習のモチベーション維持に効果的な、5つの方法をご紹介します。
小さなゴールを設定する
社員の英語学習に対するモチベーションを維持してもらうには、ゴールを設けるのが効果的です。その際、最終的な到達目標だけではなく、小さなゴールを設定するといいでしょう。
途中に比較的達成しやすい小さなゴールを設けることで挫折しにくくなり、英語学習に対するモチベーションの維持が期待できます。小さなゴールは最終目標に近づくにしたがって、徐々に高く設定してください。
インセンティブとペナルティを設定する
前述の外発的動機付けの要素を盛り込み、インセンティブとペナルティを設けるのも、英語学習のモチベーション維持に効果的です。
明確な報酬提示や上司などからの称賛は、社員のやる気向上につながります。一方で、決められた期間内の学習を促進するためには、ペナルティを設けるのも一案です。
ただし、外発的動機付けはあくまできっかけづくりであり、低すぎる報酬や厳しすぎる罰は、かえって社員のモチベーションを下げる可能性もあるので注意してください。
学習記録を付けて習慣化してもらう
ノートやスマートフォンのメモなどに英語学習の進捗状況について記録をつけてもらうことにより、取り組んだ内容や成果が可視化されます。
努力の結果が見えるようになれば、次の小さなゴールに向けて新たなモチベーションがわくため、結果として英語学習の習慣化につながるでしょう。習慣化さえすれば、もはやモチベーションに左右されることなく学習を継続できるようになります。
無理のない学習計画を立て、レベルに合った内容で学習してもらう
英語学習の最終目標達成に向けて、途中に小さなゴールなどを設けた無理のない学習計画を立てる必要があります。また、社員のレベルを鑑みて、レベルに合った学習内容を設定することが、英語学習のモチベーション維持のポイントです。
なぜなら、現状のレベルや進捗速度を考慮しない計画や内容だと挫折感が生じやすく、社員は英語学習に対してモチベーションを失ってしまう傾向があるからです。社員のレベルに応じ、適切な計画や内容を設定しましょう。外部パートナーの支援を受けてプランを策定するのもおすすめです。
専門家のサポートを受ける
社員に英語学習に対するモチベーションを維持してもらうには、ビジネス英語の学習に知見を持つ専門家のサポートがあるといいでしょう。
グローバル人材育成の支援実績がある外部パートナーの支援を受ければ、社員の現状のレベルに合った適切な研修を提供することができます。外部パートナーの豊富なノウハウかつ専門的な知見は、社員の英語学習に対するモチベーションを向上させるはずです。
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社会人の英語学習のモチベーションが続かないのはなぜ?
グローバルビジネスにおいて必要にもかかわらず、英語学習が続けられない社会人は多く存在します。多くの人事担当者にとっては既知の事実かもしれませんが、社会人の英語学習のモチベーションが続かない理由については、主に下記のようなものが挙げられます。
<社会人の英語学習のモチベーションが続かない主な理由>
- ゴール設定が曖昧である
- ゴール設定が高すぎる
- 学習時間が確保できていない
- 学習内容がレベルに合っていない
ただ、原因がわかっていても、問題は「それに対してどうするか」です。これらの理由で英語学習が続けられない社員に対して、個々人の自己学習や社内で実施する研修だけでは、なかなか対処できないのもまた事実といえます。
その場合、豊富なノウハウと専門的な知見を持つ外部パートナーに、サポートを依頼するのがいいでしょう。
ビジネス英語を継続的に学んでもらうなら、キャニング・アンド・アソシエイツへ
グローバル化したビジネスシーンにおいて、ビジネス英語は不可欠なものです。しかし、そのメリットや重要性がわかっていても、多忙な社員にビジネス英語を継続的に学習してもらうのは、決して容易なことではありません。
ビジネス英語の継続的な学習を促すには、豊富なノウハウと専門的な知見を持つ外部パートナーが必要です。
1965年設立のキャニング・アンド・アソシエイツは、グローバル人材の育成に関するコンサルティングやトレーニング、グローバルリーダー育成のための「エクゼクティブ・プレゼンス」コースなど、多岐にわたるサービスを提供しています。
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